自殺したい、辛い、死にたい、つかれたと思ったときに、読むべき漫画9選
スポンサードリンク
一般的な話ではなく、ただ、自分にとって、それが力になる漫画だからです。誰にもお勧めというわけではありません。
ただ、これらの漫画は、辛いときに感じる虚無のようなものに、ものすごくリンクする部分があって、だから、自分以外のそういう辛い人が読んでも、ある程度元気?(元気ではないな元気は出ない)、ええと、虚無のようなものが抜けていくのでは、と思います。
大日本天狗党絵詞/黒田硫黄
大日本天狗党絵詞 コミック 全4巻完結セット (アフタヌーンKC)
- 作者: 黒田硫黄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/05/01
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
カリクラ 華倫変倶楽部/華倫変
- 作者: 華倫変
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2002/04
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- 作者: 華倫変
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2002/05
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
風の谷のナウシカ/宮崎駿
ワイド判 風の谷のナウシカ 全7巻函入りセット 「トルメキア戦役バージョン」 (アニメージュ・コミックス・ワイド版)
- 作者: 宮崎駿
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2003/10/31
- メディア: コミック
- 購入: 92人 クリック: 775回
- この商品を含むブログ (345件) を見る
ナウシカは、そんな彼らをみて、そんな彼らを知って、そして墓所へ向かう。そして墓所の中には、世界が再生されたときに用意されている、幸福で、憎しみや苦痛や絶望のない、新しい人間の卵が用意されていた。
ナウシカは、そんな新しい人間に対して、それは人間ではないと看過して、その卵を破壊する。苦痛の中で、血を吐いて血を繰り返し吐いて、幾多の死を繰り返して飛ぶ鳥こそが人間だと。人の切望と死を望む人間の苦痛を目の当たりに見ながら、こういうことをいうナウシカは、傲慢だと思うし、でも、それを正しいとも思う。
ヒミズ/古谷実
- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/03/09
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 3回
- この商品を含むブログを見る
生きている、ということは、生きているということ以上の意味はない。でも、生きていることはそれ自身が生きようとすることを内包していて、だから、生きている人はうまく死ぬことができない。命は溢れていて価値はないけれども、死には価値がある、だから死を抱え込んだ人間は、その価値を手放すことができなくなる。
ミスミソウ/押切蓮介
人を押しつぶすもの。雪。雪深い街で、起こるいじめとそれによって家族を全員殺された子。その子の復讐の物語なのだけれども、結局その子とその子以外の全員が、この街を覆う何か思い人を押しつぶす何かにつぶされている。冬の雪の中で物語は始まり、春が来る前にこの物語は終わる。戦えるものと敵があるものは幸福であると思う。人は敵を作るためにいじめをするし(人を不快にさせることは罪だし、不快な人間は悪なので、だからそれをいじめることは正義なのだという公理)誰かの味方になる。そこから出ることはできない。花咲ける孤独/山田花子
- 作者: 山田花子
- 出版社/メーカー: 青林工芸舎
- 発売日: 2000/09
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 43回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
不快感や苦痛や悪意に溢れている。それがギャグに昇華されているのかといえばそこまででもない。誰かの助けになるかと言えばそうでもない。ただ事実として、そのような物語があって、それは現実にもあるだろうし、今もどこかでリアル現在進行形で起こっていることなのだと思う。ただ、それがそこにある。読後感は華倫変の作品にも似てて、「それはそこにあって、そのままなので、それを受け入れてかみしめるように生きていくしかない」とそういう気持ちにさせてくれる。
黒い羊は迷わない/落合尚之
誰も自分を認めてくれずに、否定する世界で戦う話。宗教団体に育てられた少女と、母親からねじれた育てられ方をした少年と、その宗教団体に通う少女。
ディスコミュニケーションがあり、彼らは決してお互いに共感しあうことはない。お互いが相手に勝手に自分の幻想を押し付けて、救ってくれる、救えると思うけれどもそれは一方的な決めつけで、結局個人同士で否定しあうしかない。それでも、戦って、生きていく。自分自身のために生きる。だから、誰かを救うということや救ってもらうということに依存する必要はなくなっていく。その依存のない世界は寂しいけれども、でも、そうやって戦っていく子どもたちの話。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ/永田カビ
- 作者: 永田カビ
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2016/06/17
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (4件) を見る
一人で無理して生きてく必要はないんだ。誰かを頼っていいんだ。
孤独だってことに気づいて、気づいたら、お金を払ってもいいから埋めていいんだ。
それは必要なことなんだ、って思う。必要なことなんだ。
いちえふ 福島第一原子力発電所労働記/竜田一人
- 作者: 竜田一人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/10/23
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
ドラマチックなことは起こらず、そこには、どこまでも日常がある。異常な状態ではある。でもそれは日常なんだ。
風の谷のナウシカの、瘴気マスクを着けて森へ入っていくような、装備と点検、そういうことを毎日行って、それでも、普通にみんな日常の話をするし、ご飯も食べるし、どうでもいい小さいことにたいして気にしたり、人と人が出会ったり別れたり、新しい作業があったり。特になにもドラマが起こらない。ただ、そこには、変わらない毎日がある。
どんな場所でも日常があって、人はそこを生きている。今辛い、非日常みたいな緊急事態であったり、どうしようもない追い詰めらえた詰んだような状態であっても、そこには、日常があって、そして、日常を積み重ねることによってしか、その“普通ではない異常な状態”を解決することはできないんだ。
あまり、解説になっていない解説だし、ここに書いた感想は本当に個人的なもので、ただ、こういうことを感じて、辛いときに勇気づけられる…というほどでもないけれども、ろうそくの炎くらいの元気とか気力がでたり、釣り天井が落ちてくるレベル追い詰められてる精神状態が空が落ちてくるんじゃないかっていう杞憂レベル(または北斗の拳)になったり、そういうちょっとだけ力が出てくる感じの作品です。
読む人によって、受け取るものが全然違うと思うので、参考にはならないと思うけれども、ただ、どれもすごい名作で、健康な時に読んでも普通に面白く読めるので、是非よんでみて下さい。
スポンサードリンク