マイルドヤンキーにさよならを

おすすめの漫画、アニメ、ブログ、AV機器を紹介していきます

初詣に行った人間は全員マイルドヤンキーです。

スポンサードリンク

マイルドヤンキーという言葉が嫌いです。具体的なものをさしていそうで実際に何も言っていない。そしてその実態のないものについて語れば語ったような気持ちよさに浸れるけれども、実際はなにか具体的な結論が得られるものではなく、架空の存在に架空の理論を乗っけているだけ。まだワンピースの世界の地球儀について思いを巡らせている方が生産的です。


マイルドヤンキーという言葉は、少し前に流行った“クラウド”と同じような言葉です。マーケティングとか宣伝用に作られた言葉で、実態についてはあいまいなママに置かれた言葉。(マーケティング的には曖昧なままの方がいいという理由もあると思う)

マイルドヤンキー - Wikipedia

wikipediaの記事を読むと、以下のように書いてあります

提唱者の原田は2014年5月12日放送のNHKNHKニュースおはよう日本」にVTR出演した際、マイルドヤンキーに多い傾向を以下のように上げていた[1]。

EXILEが好き
地元(家から半径5km)から出たくない
「絆」「家族」「仲間」という言葉が好き
車(特にミニバン)が好き
ショッピングモールが好き

一方、不動産投資家の芝山元は以下のように述べている[2]。

生まれ育った地元指向が非常に強い(パラサイト率も高い)
郊外や地方都市に在住(車社会)
内向的で、上昇指向が低い(非常に保守的)
低学歴で低収入
ITへの関心やスキルが低い
遠出を嫌い、生活も遊びも地元で済ませたい
近くにあって、なんでも揃うイオンSCは夢の国
小中学時代からの友人たちと「永遠に続く日常」を夢見る
できちゃった結婚比率も高く、子供にキラキラネームをつける傾向
喫煙率や飲酒率が高い

あまりにもざっくりとしてるし、このうちどれだけ当てはまればマイルドヤンキー認定とかない。
ただ、なんか自分の周り以外にいる、自分よりバカそうな人間すべてについてマイルドヤンキーと呼べるような、そういう感じになる定義だ。



実際、このマイルドヤンキーの定義というものはバーナム効果の変形だ。

バーナム効果 - Wikipedia

バーナム効果(バーナムこうか、英: Barnum effect)とは、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理学の現象。

これを自分以外の他者に当てはめたものが、このマイルドヤンキーの定義だ。
この定義でマイルドヤンキーの存在を知った人間は、自分よりすこし下の社会階層にいるような人間すべてをマイルドヤンキーとして認識するだろうし、実際そういうのをベースとして、インターネットの自称知識層のマイルドヤンキー語りは終始している。まったく生産性がない。


たとえば、マイルドヤンキーとほぼ同じ社会階層(ほぼすべての国民が入って自分よりも少し下あたりの社会階層だと思われる定義)をとらえる言葉として、マイルドオタクというのを作る事が出来る。



たとえばマイルドオタクの定義をこうする。

アニメは観るがDVDはなかなか買ったりしない
着るものは大体近所のショッピングモールで済ます
パチンコでアニメの台を好んでプレイする
時間があればスマートフォンのゲームをしている
地元からなかなかでない

この定義に当てはまる人間は、おそらく人口の殆ど、そして、マイルドヤンキーと定義された人間とかぶるだろう。そしてマイルドオタクはマイルドヤンキーがヤンキーでないのと同様にオタクではない。
ヤンキーという言葉のマイナス面でそれに当てはまる人を貶めるように、オタクという言葉で貶めている、それだけのことだ。


マイルドヤンキー論と同じように、
「マイルドオタクによって日本が滅ぶ」
みたいなタイトルの新書を書いたら、それなりに売れるんじゃないかな。


そういう中身が無くて、そしてそれについて誰でも語れて、問題意識を持って賢くなったような気になれるマジックワードとしての“マイルドヤンキー”。


マイルドヤンキーとしてざっくりと世間を語るのではなく、もっと厳密に問題を整理して思考しないとならない。
こういう、ざっくりとして正体のない、マイルドヤンキーやら、ファスト風土やら、切れる中学生やら、最近の若者やら、ゆとり世代やらの、ざっくりとしたかたまりでとらえて、それで全部を語ったような気になる言説が嫌いで、そういうのを何とかしたいと思っている。




マイルドヤンキーにさよならを。




このサイトの名前にはそういう意味がこめられています。


(id:nectaris)でした。

スポンサードリンク